皆様お久しぶりです><リネはぼちぼちやっており引退はしておりません^^;
その予定ももちろんありませんw
久々の日記なのでいろいろ書くこともあるのですが・・・
今日はあえてリネには触れません。
昨日行われたWBA世界ライトフライ級タイトルマッチ
亀田興毅VSファン・ランダエダ
コノ一戦
皆様はどういうご感想でしょうか?
なんでもTV局には6万件を超える抗議が殺到してるようですが・・・・
この判定にはTV局は関係ありません><一部八百長?などと思ってる方もおられるようですが・・・
現代のボクシング界ではそんな事ありえません><ここでは私個人の自己中心的見解で、コノ試合の不可解?な判定と、
このような判定になった原因を考えてみました。
まず世界タイトルマッチの審判ですが。
これはWBAより資格所有する審判員が派遣されますので
プロモーター側から自陣営に優位な採点をする人を選んだりは出来ないわけです。
もちろん来日後に個別に袖の下を渡す機会が全く無いことも無いかもしれませんが、審判員諸氏は大した報酬もなく本当にボクシングが好きでやってる方ばかりであり、あえてお金のために採点に手心を加える事は考えにくいのです。
それから疑惑の判定についてですが・・・
最近は格闘技ブームで色んな打撃系格闘技があり
採点基準もまちまちの為、ここでボクシングの採点基準について簡単にご説明します。
今回の試合は日本での開催であり、JBC(日本ボクシングコミッション)
のルールに則って行われました
JBCの採点は次の4項目を基準として行われます
1クリーン・エフェクティブヒット・・正しいナックルパートによる的確にして有効なる加撃。有効であるか
無いかは、主として相手に与えたダメージに基づいて判定される。
2アグレッシブ・・攻撃的であること。ただし加撃を伴わない単なる乱暴な突進は攻撃とは 認められない
3ディフェンス・・巧みに相手の攻撃を無効たらしめるような防御。ただし攻撃と結びつか ない単なる防御のための防御は採点されない。
4リング・ゼネラルシップ・・試合態度が堂々として且つスポーツマンライクであり、戦術、戦法的に 相手に優れ巧みな試合運びによって相手を自己のペースに持っていくこ と。
5その他・・各ラウンドは独立したラウンドとして採点する。
テンポイントマストシステム・・上記項目を踏まえて各ラウンドなるべ く差が付くように採点する。
専門家ではないので私の記憶正確でない可能性もありますが、
上記項目の1から優先して採点されます
わかりやすく言えばまず1があるかどうか、なければ2で判断2もなければ3といった判断です。
上記の中で一番勘違いされやすく難しいのがクリーンヒットといわれるものです
パンチがきれいに当たればクリーンヒットという訳ではないのです。注意して欲しいのは
『主として相手に与えたダメージに基づいて判定される。』ということです。
つまり当たっただけではなくパンチにパワーがあり正確に急所を捉える且つ相手にダメージを与えることが明確なクリーンヒットとなるわけです。
以上の事を踏まえて本日再度VTRで試合を検証してみました。
ちなみに観客の声や解説に惑わされない為音無しで検証いたしました。
1Rは亀田のダウンがあり明確な10-8であり11Rについても明らかに亀田
にダメージがありランダエダのポイント
その他のラウンドで共通していたのは、ランダエダの軽いパンチが亀田の高いガードを割ってたびたびヒットする、これが大方の祭典の割れた原因とも言えよう、クリーンヒットといえるパンチですが以外にも両者ともそんなに大差なく若干ランダエダが多いといった感じです。
判定を下したジャッジについて考査したい
韓国人、フランス人。パナマ人
各ジャッジは普段自国で審判を行っており各国のボクシングの特徴に偏りがちなジャッジを下すと思われる
まず韓国ですが、コリアンファイターと言われるくらいファイターが多い国
とにかく手数が多く前進する選手が多い
コノ国にはアウトボクサーは稀でありジャッジも潜在的にファイターを好む。
つぎにフランス
ここはKO勝ちよりも技術を好む国であり、単発強打や軽いコンビより
強打を織り交ぜたコンビネーション等を潜在的に好む。
最後にパナマ
南米ボクサー独特のスピードはないが軽く出所のわからないパンチと長い腕を巧みに使ったディフェンスが特徴、個人的に南米のボクサーこそが理想系だと思う。
この三人のジャッジの出身国のボクサーの特徴を踏まえたところで今回の試合の採点について考えた
まず韓国のジャッジですが、コリアンファイターよろしく前に出ていた亀田
はまさにかれ好みであり、ランダエダの軽いガード上からの連打を余り評価しなければ2ポイント差もありえるかも。
つぎにパナマのジャッジ
かれはベネズエラランダエダの試合振りはまさに自国の好みであり3ポイント差でランダエダはむしろ開いていない方か?と思われる。
最後にフランスのジャッジであるが、
技術でいえばランダエダの完封かに思えたのですが・・・
時折出る亀田の右ダブルやボディーに重点を置いたのか?
あるいは時折の亀田カウンターがポイントを取ったのかもしれない
次に世界戦の採点傾向についても触れておきたい。
世界戦にはその時代により採点に傾向がある
ここ10年くらいを例にしても、90年代はアウトボクサーが有利だった時代であり、ロイジョーンズJR、パーネルウィティカーなどの打たせずに打つ選手が多い時代だった、わかりやすく言えば相手を追い回してたまにビックパンチを単発でひっとしても、毎ラウンド軽いジャブを受け続ければ
120-108とかで判定負けしていた。
90年代後半以降はマルコアントニオバレラ、エリックモラレスを代表するような、テクニックもあるが前に出て倒しに行くファイターが多くなり、
手数よりも与えたダメージが優先される傾向が強まったように思われる。
私個人はボクシングの理想は打たれずに打つであり、90年代の選手、採点基準がいいように思う。
今回の試合についても、私個人昨日は8ポイントランダエダリードの判定勝ちと思っていたが、今日見直してみてそこまで差は無いようにおもわれた
といっても4ポイントくらいランダエダの勝ちだと思いましたが・・・
それではコノ試合で亀田が明確な判定勝ちをもぎ取るにはどうしたらよかったのでしょうか?
私は頭を振らず顔面ガードのみでまっすぐ相手に接近するこのスタイルこそが苦戦の元凶だと思います
上半身の動きの無い亀田に対してランダエダは安心してスピードの無い軽い連打を打ち込みました、一発二発はガードできても連打で緩んだガードの間を縫ってヒットする軽いパンチは亀田に先制攻撃を躊躇させるに十分でした。
もし亀田が頭を振りながら相手と対峙していたら・・・・
軽いパンチのいくらかは空振りとなり、空振り=攻めるチャンスであり、
ランダエダも簡単には連打は出せなくなる為攻撃力に優る亀田に有利に働いたでしょう。
しかし・・
頭を振る動作というのは、嘗て世界を取ったファイター諸氏にとってもなかなか確実に行う事が困難な難しい作業なのです。
亀田父のトレーニングの中では竹刀の先にグローブを付け、パンチをよける為に頭を振る作業は練習されていましたが、
相手にパンチの的を絞らせない為に頭を振るトレーニングは全く行われていないように思われました。
試合を振り返っても、ファイターのはずの亀田が恐ろしいくらいまっすぐランダエダに接近しているのにえもいわれぬ恐怖感を覚えます。
もしコノ試合がフライ級で相手がパンチのあるポンサクレックだったら・・・
考えただけでも寒気がします。
前の試合まではせめて左右へのフットワークは使っていたのですが・・・・
今回はそれもさせてもらえませんでした。
私の個人的見解では
ランダエダにいい様にコントロールされ、完敗したように思われました。
亀田の事を散々にこき下ろしてるように思われるかもしれませんが、彼の非凡なる才能も十分見られました、まず、最終ラウンドまで殆ど下がる事のなかったガード、それから打たれても上体が起きなかった事、劣勢になっても折れぬ精神力、パンチのキレ、これらはすでに世界王者として決して恥ずかしくないだけの物があります、これは豊富な練習量のなせる業であり、亀田史郎氏の指導の賜物だと思いますが、このままの状態で試合を続けさせれば三階級制覇どころかあと2〜3試合で亀田は確実に壊れます。
有能な選手である息子たちに悲しい思いをさせない為にも、十分に内容吟味してトレーニングを行って欲しいと思いました。
随分自分勝手な意見ばかり書きましたが、20年来のボクシングファンとして
おそらく今まで一番注目されてるボクサーに、強く、息の長い選手になって欲しいと考えております。
彼の今後に期待しての勝手な意見であり、反論等おありかと思いますが
ボクシングおたくのおっさんの戯言と笑い飛ばしてくだされば幸いです。